「祐巳ちゃんの『姉』としての自覚」
ごきげんよう、皆さま
本日のニュースです(「http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/atomic_bomb/?1118104117」。広島には中学の時の修学旅行で行きました。)
アインシュタインといえば「相対性理論」が有名ですが、(確か「チャオ ソレッラ!」で蔦子さんが説明しようとしていたのですが、本格的に理解している人は世界に何人いらっしゃるのでしょうか気になる所です。
(簡単な説明のHPは「http://homepage1.nifty.com/tac-lab/」です)
では、「マリア様がみてる」です。
- 中間報告
1(P.155〜161)
「ごきげんよう。お手伝いにきました」
藍子ちゃんが元気をいっぱい振りまいて、二階の部屋に入ってきた。
「お手伝い・・・・・・」
もうすぐ四時である。(関係ありませんが、昔ダウンタウンが司会をやっていた「4時ですよーだ」という番組が放映されていました。)
その場にいた全員が同時に自分の腕時計を見、そしてすぐさま隣の人の腕時計も見た。自分の時計が間違っていないかどうか、確認したのだろう。まるでコントのようだった。それでも、四時であることは変わらない。
「わあ、皆さんお揃いですね。私、一年李組の―」
といったいこの藍子ちゃんっていう女の子が何者なのか、お手並み拝見する日がとうとうやって来ました。
「急に手伝いに来ることになったわけだから、本当は予定があったのでしょう。だったら遠慮しないで、誰かに代わってもらいなさい。それもできない状況だったなら、無理して来なくてもいいのよ。手が足りなくて、困っているわけではないのだし。ただし、その場合はちゃんと事前に断りを入れること」
妹の妹候補とはいえ、今はまだ藍子ちゃんは見習い半分お客さま半分といった立場。祥子さまは極力感情を抑えて、でも言うべきことはしっかり言った。
祥子さまも早く孫の姿が見たいようですね・・・ 果たしてこの藍子ちゃんに「紅薔薇のつぼみの妹(ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン・プティ・スール)」が務まるのかどうかが、祥子さまだけでなく私も気になる所です。
が。
「いいえ。予定はありませんでした。ただ、薔薇さまはじめ皆さまにお目にかかるので、身だしなみを整えるのに時間がかかってしまいまして。実は、今日体育があったんですね。その時、鉢巻きでついた髪の毛の癖がなかなかとれなくて―」
その返答に、全員が唖然とした。
「そ、そう」
祥子さまは、もう怒ることさえ忘れて、顔を引きつらせている。
これはまずい。かなりまずい。
何だか本当に面白い子で共感が持てるんですが、祐巳ちゃんしっかりと指導ができるのかな!?
「あのね。髪の毛なんてどうでもいいのよ」
「え・・・・・・? でも。私、みっともない姿で祐巳さまの前に出るなんて・・・・・・」
「私は髪の毛がはねていたって、それが原因で藍子ちゃんを嫌いになったりしないわよ。それより、部屋の掃除をしたり、お茶の準備をしたりしてくれた方が助かるの。お手伝いっていっても、直接生徒会の仕事を任せるわけにはいかないでしょ? まずは雑用をしながら、ここにいる皆さんと仲良くなってもらいたい。そのつもりで呼んだのよ」
そこまで言ってやっと、藍子ちゃんは自分の失敗に気づいたようだった。
「祐巳さま、私」
どうしましょう、と泣きついてくる。今更掃除をすることもできないし、お茶の入ったカップははすでにみんなの分行き渡っている。
「わかったから落ち着いて。じゃね、まずはあなたの分のお茶を入れましょう。ついでに、皆さんにお茶のお代わりを勧めたらいいわ。大丈夫。それに、まだ後片づけが残っているから。おひらきになったら、率先してカップを下げて洗ってね」
祐巳は、小声でまくし立てた。あっちに気を遣い、こっちに気を遣い。お姉さまって大変だ。
ようやく、祐巳ちゃんも「姉」としての自覚を持ち始めましたが、先はまだまだ長いようですね。 ですが、この藍子ちゃん共々温かく見守っていきたいものです。
この章の最後ですが、
「誰か、お茶のお代わり入れてくれないかしら」
「はい、ただ今っ」
と、藍子ちゃんにさりげなく仕事を与えてあげている祥子さまが何だか素敵ですね。
(この「マリア様がみてる」という小説はこのままでいくと「祥子さま成長日記」として終末を迎えそうなので、本当に祐巳ちゃんにはしっかりと成長していって頂かないといけませんね!!)
では、1(P.155〜161)は以上です。 では、ごきげんよう。