「由乃さんの決心」
ごきげんよう、皆さま
気の早い話ですが、学生の皆さんは「夏休み」はどうされるのでしょうか。
その前に中間テストがあったりと大変でしょうが、何とか乗り切って爽快な夏を過ごしましょう!!
というわけで「夏休み」特集のHPです。「Yahoo!トラベル」
では、「マリア様がみてる」です。
- バトル本番
2(P.179〜184)
落ち着いて、相手方の垂れに書かれた学校名ををみれば、書いてある文字は「田倉沢」。確か、去年はリリアンとは対戦しなかった高校だ。
去年。
去年は交流試合に来られなかった。その日、心臓を手術したから。
手術をする前は、一年後に剣道部の部員としてこの場所で令ちゃんの試合を見るなんて思ってもみなかった。
江利子さまが、卒業した後もこうしてしつこく意地悪してくるとは思わなかったし。
(でも、ま。それにこうして対抗できるのも、身体が丈夫になった証拠)
去年の交流試合は祐巳ちゃんに頼んで令さまの戦いぶりを観てもらったのでしたね!?(「黄薔薇革命」より)
この頃の由乃さんはまだ病弱で読んでいてつらかったのですが、今の由乃さんは元気ハツラツで、こっちの由乃さんの方が楽しいですね。
(本当に強くなって何よりですね!! 世の中には今病気していて苦しんでいる方もたくさんいらっしゃると思いますが、この小説はそういう人に元気を与えてくれる「栄養剤」にもなるのかも知れませんね…)
で予選の結果は、
「先鋒勝ち、次鋒負け、中堅勝ち、副将勝ち、大将勝ち。で、予選突破」
田沼ちさとが、呆れたように言った。
「ちょっと、しっかりしてよ。決め手はともかく、それぞれの勝敗くらいそらで言えなきゃ、令さまががっかりするわよ」
「すみません。お世話になります」
勝ち負け勝ち勝ち勝ち。よし、覚えた。
令ちゃんが面を決めたところは見た気がするんだけれど、後は本当に覚えていないんだから重傷だ。
とまずは「予選突破、おめでとう!!」と「リリアン女学園」の剣道部の方々にお祝いの言葉です。
決勝は大方の予想通り、リリアン女学園と太仲女子高等学校が勝ち上がってきた。
(いるいる)
太仲の田中三姉妹の次女と三女。次女は大将のようだから、令ちゃんと当たることになる。
(闘志むき出しだわ)
去年、実の姉が最後判定で令ちゃんに敗れたリベンジ、とでも思っているのだろうか。中堅の三女までがメラメラしている。
由乃もメラメラ返しを試みたが、田中姉妹は選手でもない下っ端部員なんか目じゃないようで、まったく気づいてもらえなかった。何だか無性に傷ついた。
何だかお約束な展開ですが、決勝戦は「令さまV.S.田中三姉妹こと次女」が拝めそうです。
このシーンはちゃんと小説内で描かれているかどうか、先を早く読んでみたいものですがここは我慢しまして、「メラ」といえばもうお馴染みの「ドラゴンクエスト」の炎の呪文が有名ですね!!
そんでもって、「メラメラ返し」が「マホカンタ」(呪文返し)とでも言いましょう!!
試合が終わったら、後片づけをすべてエスケープしてまずはこの場を逃げることにしよう、と由乃は決めた。
逃げた後のことは、逃げてから考えればいい。江利子さまが諦めて帰るまでかくれんぼをするか、途中でリリアンの一年生を拝み倒して妹の振りをしてもらうか。その場の成り行きに任せることにした。
よく「逃げるが勝ち」という言葉がありますが、「もののけ姫」のアシタカという少年のセリフで「引くのも勇気だ」とかいうのがありましたような気がしますが、時には「逃げる事」も必要だと思いますが、無謀な約束をしたのが由乃さんの方(だったはず!?)であるからには、きっちりと守ってもらいましょう!!
(またしても「ドラクエ」ですが、「ルーラ」の呪文でひとっ飛び出来ると便利ですね)
一応決心したことで、次からはどうにか試合を見ることができそうだった。
太仲女子高等学校とリリアン女学園による決勝戦が、いよいよ始まる。
令ちゃんが気持ちよく勝つところを、しっかり目に焼き付けておかなくちゃ。
切り替えの早い所が由乃さんの長所ですね。由乃さんの「イケイケ」な所は一生変わらないと良いですね!!
というところで2(P.179〜184)は以上です。では、ごきげんよう。