写真部の蔦子さん&新聞部の真美さん・日出実ちゃん

ごきげんよう、皆さま
 今日のニュースは「友梨ちゃん不明から2年 『早く娘帰して』と父」の見出しによる、大阪府熊取町で2003年5月に行方不明になってから丸2年にもなってしまう吉川友梨ちゃんですが、少しでも心当たりのある方がいらしっしゃるのならば、些細な情報でも良いので大阪府警察」にご連絡下さい。 (詳しいHPは「http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/missing_person/」です。)

 では、マリア様がみてるです。 マリア様がみてる 20 妹(スール)オーディション (コバルト文庫)

  • ようこそ茶話会へ

        1(P.107〜113)

 「で、見返りは? まさか、ただで提供してくれたとは思いがたいんだけれど」
 祐巳がただただ味わっている間に、由乃さんは真美さんにこのスコーンに関する説明を求めた。もう、一個手をつけちゃったんだから、今更返すわけにも行かないだろうに。
 山百合会に迷惑はかけないわよ。『リリアンかわら版』にスコーンの写真と部員募集の広告を載せるって約束しただけ」
 「商売上手」
 「魚心あれば、水心よ」

 真美さんは、時代劇で賄賂を受け取る悪いお代官さまの顔をしてみせた。

 「魚心あれば水心」*1ということわざは有名ですね。
 山口真美さんはしっかり・ちゃっかりとしていますので、出番は少ないながらもおいしい所は掴んでいくユニークなキャラですね。
 (関係ないですが、某CMの「♪魚の目、タコの目、イボコロリ〜」の歌を思い出しました。)

 「蔦子さんが言うにはね、部外者のカメラマンが入ったら、参加者が意識してリラックスできないでしょ。って。ほら、宮中晩餐会だって、食べているところはテレビで映さないじゃない、それと同じらしいわ」
 「うーん、それはものすごく正しい理由の気がする」

 だから、何かが引っかかるなんておかしいのだが。なぜだか、祐巳はすんなり納得がいかないのだった。心が素直でないということだろうか。

 武嶋蔦子さんもなかなかの曲者ですが、彼女は彼女で気遣い深い女性でありますね。
 (内藤笙子ちゃんとの伏線の匂いがプンプンしてきましたよ・・・)

 「では」
 新聞部のルーキーさんが数を確認して部屋を出ようとすると、真美さんが「ちょっと待って」と呼び止めた。後輩を呼び止めておいて、なぜか祐巳の方を見る。
 カップは余分に借りてきてあるのよね」
 「うん」
 「カップよし。・・・・・・で、スコーンもよし。で、未使用の名札もある」
 「何なの?」

 質問している間に、真美さんはマジックペンをキュッキュッと走らせて、新たに名札を二つ作成した。
 「蔦子さんの言っていたことは一理あると思って。取材とはいえ、山百合会幹部でもない私たちが薔薇の館の中でうろうろしていては、出席者の気が散ると思うの。だから―」
 「『二年松組 山口真美』?」
 祐巳は、一つ名札を手に取り、書かれた文字を読みあげた。
 「そうよ。私たちには参加資格がある」
 「・・・・・・たち?」

 ルーキーさんはもう一つの名札を見の前に突き出されて、明らかに顔を引きつらせている。
 なぜって、そこに自分の名前が書かれていたから。
 ルーキーさんのお名前は、高知日出実
 祐巳は、今初めてその名を知った。

 ここで真美さんの茶話会への出席の参加が確定いたし、新聞部のルーキーさんの名前も新たになりました。 パチパチ・・・
 高知日出実ちゃんというお名前、皆さんもよ〜く覚えておいて下さいね!!
 (このおふたりが無事に「姉妹」(スール)になれる事を心から祈っています。 もうすでに、この巻で結ばれていればいいね!!)

 と、1(P.107〜113)は以上です。 では、ごきげんよう

*1:相手が好意を持てば、こちらもそれに応ずる用意があることにいう。